ギターのエフェクター:仕組みと種類の解説 | ざワルーム

ギターのエフェクター:仕組みと種類の解説

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楽器の仕組み

ギターの音色を変化させ、表現の幅を広げるエフェクター。
音楽を聞く際もエフェクターの種類を知っていると、より深く楽しむことができます。

今回は、エフェクターの基本的な仕組みと主な種類について解説します。

 エフェクターとは?

エフェクターとは、ギターの音を加工し様々な効果(エフェクト)を与える装置です。原音に歪みや残響、音程の変化などを加えることで、音楽のジャンルや曲の雰囲気に合わせた音作りが可能になります。

本項では、エフェクターの仕組みやアナログとデジタルの違いについて紐解きます。

 エフェクターの基本的な仕組み

エフェクターは、基本的に以下の過程を経て音の加工を行います。

  1. 弦の振動を電気信号へと変換する

エレキギターなどの搭載されているピックアップは、磁石とコイルで構成されています。そのため、ギターなどの弦を振動させるとピックアップの周りで磁場が変化し、コイルに微弱な電流を流します。
上記のように、弦の振動によって変化する電流がエフェクターに入力されることが始まりです。

  1. 電気信号を加工する

エフェクターが、入力端子で信号を受け取ると内部回路やデジタル処理によって信号の加工が行われます。

また、エフェクターではディレイによるエコー効果の付加や、リバーブによる空間的な広がりの演出など、様々な信号加工が可能です。

  1. 加工された信号をアンプに送る

加工された信号は、アンプでの増幅、スピーカーで物理的な振動への変換を経て、私たちの耳に届きます。

上記のように、エフェクターは電気信号となった音を加工し出力する機器だと分かります。

エフェクターにおけるアナログとデジタルの違い

アナログエフェクターとデジタルエフェクターでは、信号の加工方法が異なります。

  • アナログエフェクターの場合

アナログエフェクターは、トランジスタやコンデンサ、抵抗などの電子部品を使用した回路で信号を加工します。
例えば、オーバードライブエフェクトでは、信号を増幅して意図的に歪ませる回路を使用します。
上記のように、アナログエフェクターは信号の連続的な変化を扱うため、独特の温かみのある音質を生み出すことが可能です。

  • デジタルエフェクターの場合

デジタルエフェクターでは、まず信号をデジタル化し、マイクロプロセッサ(演算や制御機能を持つ半導体チップ)などで計算処理を行います。そして、再びアナログ信号に戻す過程を経ます。
デジタルエフェクターは、複雑な処理や精密な制御ができ、多様なエフェクトを1台で実現できる利点があります。また、設定の保存や呼び出しの簡単さも特徴です。

上記のように、エフェクターの種類や設定によって様々なサウンドを作り出せるため、音楽の表現を広げる重要な要素と言えるでしょう。

以下の記事では、アナログ信号とデジタル信号の違いを解説しているので、あわせてどうぞ。

エフェクターの分類と種類

エフェクターは、大きく以下のように分類されています。

  1. 歪み系エフェクター
  2. モジュレーション系エフェクター
  3. 空間系エフェクター
  4. フィルター系エフェクター
  5. ダイナミクス系エフェクター

本項では、上記の分類に基づいてエフェクターの仕組みや音の波形を解説します。

1. 歪み系エフェクター

オーバードライブディストーションが代表的です。これらのエフェクターは、入力信号をクリッピング(音の波形を切り取る技術)させ、音を歪ませます。

また、オーバードライブはソフトクリッピングを使用し、波形の頂点を滑らかにカットします。
一方、ディストーションはハードクリッピングを使用し、波形をより鋭くカットする点が特徴です。

これにより、オーバードライブは温かみのあるサウンド、ディストーションは激しいサウンドを生み出します。

2. モジュレーション系エフェクター

コーラスフランジャーが代表的です。

コーラスは、入力信号を微妙に遅延させた複製を作り、これを元の信号と混ぜることで、波形に揺らぎを加えます。これにより、音に厚みが生まれます。

また、フランジャーは入力信号を短い遅延時間で複製し、これを元の信号と位相を変えて混ぜることで、波形に周期的な干渉を生じさせます。

これにより、音の揺らぎやうねりを加える点が特徴です。

3. 空間系エフェクター

ディレイリバーブが代表的です。

ディレイは、入力信号を一定時間遅延させて再生することで、エコーのような効果を生み出します。波形は元の信号と遅延信号が重なり、繰り返しが生じます。

また、リバーブは入力信号を複数の反響音に変換し、これを重ね合わせることで、波形に複雑な反響を加えます。

これにより、ホールやスタジオのような空間を感じさせる効果が得られます。

4. フィルター系エフェクター

ワウペダルが代表的です。ワウペダルは、ペダルの操作によりフィルターのカットオフ周波数(フィルターが信号を減衰し始める周波数)を変化させます。

これにより、波形の特定の周波数帯域が強調され、独特の「ワウワウ」音が生まれるため、ファンクミュージックなどで使用されます。

5. ダイナミクス系エフェクター

コンプレッサーが代表的です。コンプレッサーは、入力信号の音量を一定の範囲に収めるために、波形のピークを圧縮します。

これにより、音の強弱変化が均一になり演奏の安定感が増します。また、サステイン(持続時間)を延ばす効果もあり、波形の持続時間が長くなります。

ギターのエフェクター:仕組みと種類の解説 まとめ

ギターのエフェクターは、音楽表現の幅を大きく広げてくれる強力なツールです。基本的な仕組みと主な種類を理解すると、より音楽への理解が深まると期待できます。

また、エフェクターにはさまざまな種類が存在するため、楽曲によって聞き分けてみると違う発見があるかもしれません。

本記事を参考に、エフェクターによる音の違いに注目してみると、新しい音の世界が広がることでしょう。

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