カラオケでの点数を考える上で、しゃくり・こぶし・フォールの出し方を知る必要があります。
中でも、精密採点Aiでは表現力の評価において、しゃくり・こぶし・フォールの評価割合が高く、高得点を獲得するためには必須のテクニックです。
そこで今回は、カラオケにおけるしゃくり・こぶし・フォールの出し方から練習曲までを解説します。
カラオケでのしゃくりの出し方は?
しゃくりとは、少し低い音程から滑らかに本来の音程へとずり上げる歌唱法です。
また、しゃくりは音程の上がるポイントで使われることが多く、上図の赤丸部のように滑らかに音程を上げる歌い方が特徴です。
本項では、しゃくりの具体的な歌い方や練習に適した曲を紹介します。
しゃくりの出し方&入れやすいパート
しゃくりの出し方は、下の図のように母音を発音した後に、子音を残して伸ばすように歌う方法です。
上の図は、音程の上がる部分の歌詞が「なら」である例です。
低い音程の「な」から「ら」に音程を上げる際に、音程の上がり始めから「ら」の発声を始め、本来の音程に達した時には、「あ」の発声で伸ばしていることがわかります。
また、テクニックの特性上しゃくりを入れやすいパートは、音程が上がるポイントということができます。
このように、しゃくりは音程の上がり始めから母音を発声し、本来の音程では子音を発声すると検出されやすいと言えるでしょう。
しゃくりの練習に適した作品を教えて!
しゃくりの練習に適した曲は、ゆっくりとした曲調で段階的に音程が上がるパートが多い作品だと考えられます。
本項では、しゃくりの練習曲として以下の3作品を提案します。
1.粉雪/レミオロメン
粉雪は、2005年にリリースされたレミオロメンの7thシングルです。
粉雪のAメロとBメロは淡々としたメロディーが続きますが、サビでは一気に音程が上がりアップダウンが多くなります。
特に、サビ始まりの「こ」と「な」で音程が大きくあがるので、「こなぁーゆき」のようなイメージで歌うとしゃくりの感覚がつかめるのではないかと期待できます。
2.楓/スピッツ
楓は、1998年にリリースされたスピッツの19thシングルです。
楓のメロディーラインは、非常にゆっくりと進み、サビにかけて段階的に音程が上がっていきます。
特に、サビの冒頭にある「さよなら」は、「さよ」「な」「ら」と音程が上がっていき、しゃくりのチャンスが2回あります。
そのため、上記のパートを「さよなぁらぁー」と歌うように意識すると、しゃくりの感覚をつかみやすいと言えるでしょう。
3.Lemon/米津玄師
Lemonは、2018年にリリースされた米津玄師さんの8thシングルで、カラオケでも人気の作品です。
Lemonのメロディーは、音程が上がって少し下がるようなパートが多くあります。
中でも、サビに上記のようなパートが多く登場するので、しゃくりを連続して練習できる点が魅力です。
しかしながら、作品の音程やリズムが少し難しいので、しゃくりをある程度できるようになった段階で試してみると良いかもしれません。
カラオケでのこぶしの出し方は?
こぶしとは、正しい音程の中で音を細かく上下させて歌を装飾する歌い方です。
また、こぶしは上の図のように、音程バー内で瞬間的に音程を上下させることで歌声や歌詞を強調するために用いられます。
本項では、こぶしの具体的な歌い方や練習に適した曲を紹介します。
こぶしの出し方&入れやすいパート
こぶしの出し方は、下の図のように本来の音よりも少し高い音程を出して、すぐに元の音程に戻す方法です。
上の図は、「ら」を伸ばして発声した時の様子です。
こぶしは、「ら」の母音を伸ばしながら、「あ」を連続的に2回打つように歌うと上手く検出される傾向があります。
加えて、こぶしを用いる時の「あ」は音程バーよりも1音ほど上(1本上の白線)を目掛けるイメージで瞬時に上下させるイメージで歌うと良いと考えられます。
また、こぶしは歌を装飾させる役割が強い歌唱テクニックなので、基本的にどのパートで使用しても違和感がありません。
強いてあげるとするならば、音程の細かい変化を起こしやすい長いフレーズや一定の音程が上下するパートが使いやすいと考えられます。
このように、こぶしは細かく母音を2回打つイメージ歌うと上手く歌えると言えるのではないでしょうか。
こぶしの練習に適した作品を教えて!
こぶしの練習に適した曲は、歌詞を伸ばすフレーズが多い作品だと考えられます。
本項では、こぶしの練習曲として以下の3作品を提案します。
1.世界が終るまでは…/WANDS
世界が終るまでは…は、1994年にリリースされたWANDSの8thシングルです。
この作品はミドルテンポのナンバーで、サビにこぶしを使いやすいフレーズが多い点が特徴と言えます。
例えば、サビの2フレーズ目の「願ってた」を「ねがっていたぁあ」と歌ったり、「幾千の」を「いくせんんの」と歌ったりするとこぶしが出やすい傾向です。
他にも、世界が終るまでは…の多くのパートで上記のように歌われているので、チェックしてみてはいかがでしょうか。
2.TSUNAMI/サザンオールスターズ
TSUNAMIは、2000年にリリースされたサザンオールスターズの44thシングルで、300万枚近くの売り上げを記録した平成を代表する作品です。
この作品は、原曲でもこぶしが多く使われており、歌い方を真似するとこぶしが多く付く傾向があります。
例えば、サビの「素直に」を「すなおおにぃ」のように、2つ目の「お」を素早く入れるとこぶしが付きやすいと言えるでしょう。
このように、TSUNAMIを使って原曲の真似をするとこぶしの感覚をつかめると期待できます。
3.忘却の空/SADS
忘却の空は、2000年にリリースされたSADSの4thのシングルで、ロックサウンドに合わせて荒々しく歌われている点が魅力です。
サビでは、一定の音程が上下するパートが続くので、母音を意識して歌うとこぶしが良く付く傾向があります。
そこで、短いフレーズでこぶしを多く出したい場合の練習になると言えるでしょう。
カラオケでのフォールの出し方は?
フォールとは、本来の音程から滑らかにずり下げる歌い方です。
また、フォールはややゆっくり目に音程を下げることで、歌に寂しげな余韻や投げやりな感情を表現することができます。
本項では、フォールの具体的な歌い方や練習に適した曲を紹介します。
フォールの出し方&入れやすいパート
フォールは、しゃくりやこぶしと違いややゆっくり目に音程を変化させる点が特徴です。
上の図は、「ら」を伸ばしていて歌っている様子を描いています。
フォールは、しゃくりやこぶしのように母音を強調する歌い方をせずに、「あ」の文字が落ちて消えていくようなイメージで歌うと上手く歌えると考えられます。
そのため、音程が下がるパートではなくフレーズや歌詞の切れ目で使うと、印象に残る歌唱テクニックだと言えるでしょう。
フォールの練習に適した作品を教えて!
フォールの練習に適した曲は、寂しげなバラードや歪んだロックチューンだと考えられます。
本項では、フォールの練習曲として以下の3作品を提案します。
1.Shelly/DEAN FUJIOKA
Shellyは、2019年にリリースされたDEAN FUJIOKAさんのデジタルシングルで、本人主演のドラマ「シャーロック アントールドストーリーズ」の主題歌として起用された作品です。
この作品は、冒頭のフレーズである「Shelly」を投げかけるように歌うとフォールが検出されやすいと考えられます。
また、Shellyは全体的に夜をイメージさせるしっとりとしてナンバーなので、フレーズの最後を投げかけるように歌うとより作品を表現できると期待されます。
2.God knows…/涼宮ハルヒ(平野綾)
God knows…は、2006年に放送された「涼宮ハルヒの憂鬱」12話の劇中歌として登場し、涼宮ハルヒ役の声優・平野綾さんが歌った作品です。
この作品は、スピーディーで少し暗さのあるロックナンバーで、特にAメロではフレーズの語尾にフォールを入れるとイメージに合う作品と言えるかもしれません。
3.Brotherhood/B’z
Brotherhoodは、1999年にリリースされたB’zの10thアルバム「Brotherhood」の3曲目に収録された作品です。
加えて、Brotherhoodはハードロック色の強いバラードで、非常にキーが高い点が特徴です。
また、この作品はフレーズの後半に音程が下がるケースが多く、独り言のような歌詞も含まれるので、フォールを入れるとより作品の魅力が引き立つと言えるでしょう。
以下の記事は、精密採点Aiの表現力で90点以上を獲得するために、しゃくり・こぶし・フォールの回数目安を調査しているので、参考にどうぞ!
カラオケでのしゃくり・こぶし・フォールの出し方を知って高得点を目指そう!まとめ
今回は、カラオケ採点において重要な要素であるしゃくり・こぶし・フォールの出し方と練習曲を紹介しました。
精密採点Aiにおいて、しゃくり・こぶし・フォールの回数が増えれば、表現力やAi感性の点数アップにつながる歌唱テクニックです。
本記事が、カラオケにおけるしゃくり・こぶし・フォールの出し方の練習における助けになれば幸いです。
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