Ai感性は、精密採点Aiで初めて導入された評価システムです。具体的には、Ai感性は演奏区分ごとに評価され、Ai感性ボーナスとして総合点数に反映されます。
しかしながら、現在においてAi感性ボーナスの得点方法は公開されておりません。そのため、具体的な対策ができないと感じている方も多くいるのではないでしょうか。
今回は、ざワルームで採取した約900曲の歌唱データを基にAi感性ボーナスの概要を調査します。
Ai感性ボーナスとは?
Ai感性ボーナスは、LIVE DAM AiおよびLIVE DAM AiRに搭載されている採点システム/精密採点Aiにおけるボーナス点です。また、精密採点AiにおけるAi感性について公式サイトでは、以下のように説明されています。
膨大な歌唱データを機械学習することで生まれた「Ai感性」が、人の感情を揺さぶる歌声を検出して得点化。歌のテクニックだけでなく表現力まで理解できるようになりました。
DAM公式サイト
上記のように、精密採点Aiでは人間が上手いと感じる歌唱テクニックを検知し、得点化するシステムと言うことが可能です。
本項では、Ai感性ボーナスにおけるさまざまな要素との関係性を調査します。
Ai感性ボーナスとAi感性の得点における関係性を調査!
Ai感性ボーナスは、歌唱テクニックを検知するとピンク色の光線とともに歌唱画面の右にあるAi感性メーターに蓄積され、楽曲全体におけるAi感性の度合いから得点化されます。そのため、Ai感性ボーナスの得点を知るには、Ai感性との関係性を知る必要があります。
上のグラフは、ざワルームで採取した約900曲の歌唱データにおけるAi感性ボーナスとAi感性の相関を表した散布図です。
Ai感性ボーナスとAi感性の相関係数は0.60と算出されるため、正の相関関係を持つことがわかります。また、上のグラフからはAi感性が0点となる条件が存在することやAi感性の各得点における最低点が設けられている可能性を示唆していると言えるでしょう。
次項では、特にAi感性ボーナスが0点となる条件についての調査を進めます。
相関係数の考え方やAi感性ボーナスとレーダーチャート項目との関係について、以下の記事で詳しく記載しているのであわせてどうぞ!
Ai感性プラスおよびAi感性マイナスとは?
Ai感性ボーナスが0点となる条件を紐解くには、まず精密採点Aiにおける点数結果に表示されるAi感性にまつわる以下の項目を知る必要があります。
- Ai感性ボーナス
- Ai感性の得点
- Ai感性プラスの得点(ピンク色で表示)
- Ai感性マイナスの得点(青色で表示)
上記の項目におけるAi感性プラスは、演奏区間ごとの歌唱テクニックが検知され、ピンク色の光線とともに蓄積される得点です。
上のグラフは、Ai感性ボーナスとAi感性プラスの関係を表した散布図です。
また、Ai感性ボーナスとAi感性プラスの相関係数0.51の正の相関関係があることを示しています。
一方、Ai感性マイナスは歌唱時における不自然な音量差を検知して、青色の光線とともに蓄積される得点を表しています。
上のグラフは、Ai感性ボーナスとAi感性マイナスの関係を表した散布図です。
Ai感性ボーナスとAi感性マイナスの相関係数は、-0.04と算出され、それぞれに相関関係を持たないことを示しています。そのため、Ai感性プラスおよびマイナスは、単独ではAi感性ボーナスを0点にする効力が無いということができます。
Ai感性プラスとマイナスの差分からAi感性ボーナスを考察!
下のグラフは、Ai感性ボーナスとAi感性プラスおよびマイナスの差分を可視化した散布図です。
Ai感性ボーナスとAi感性プラスおよびマイナスの差分における相関係数は、0.30と弱い正の相関を持ちます。
また、上のグラフで特筆すべきは赤丸部で示した部分です。上記は、Ai感性プラスおよびマイナスの差が負の値になるとAi感性ボーナスが0点を記録していることを示しています。
したがって、Ai感性ボーナスとAi感性マイナスに相関が無いこととあわせると以下の内容が考察されます。
- Ai感性ボーナスは、Ai感性プラスのみの影響を受ける
- Ai感性マイナス>Ai感性プラスの時、Ai感性ボーナスが0点になる
以上より、Ai感性ボーナスでより高得点を目指すには、不自然な音量差を付けずに歌唱テクニックを多く用いる必要があると言えるのではないでしょうか。
Ai感性ボーナスと素点や歌唱テクニックとの関係性を調査!
前項では、Ai感性の関係性からAi感性ボーナスを考察しました。
それでは、Ai感性ボーナスと素点(総合点数からAi感性ボーナスを除いた点数)や歌唱テクニックにはどのような関係があるのでしょうか。
本項では、Ai感性ボーナスと素点および歌唱テクニックとの関係性を紐解いていきます。
Ai感性ボーナスと素点の関係は?
下のグラフは、Ai感性ボーナスと素点の関係を表した散布図です。
上図を用いて、Ai感性ボーナスと素点の相関係数を算出すると0.08という値になります。そのため、上図の範囲内ではAi感性ボーナスと素点には相関関係が無いと言うことが可能です。
しかし、上図における素点の最大値は95.236点のため、少なくとも素点95点まではAi感性ボーナスと素点に関係性がないと言うに留まります。
Ai感性ボーナスの歌唱テクニックとの関係
Ai感性ボーナスは、以下の8つ歌唱テクニックにより評価されると考えられます。
- ビブラート
- しゃくり
- こぶし
- フォール
- アクセント
- ハンマリング
- プリング・オフ
- ヒーカップ
上記の①から④は、歌唱画面にアイコンとして表示され、結果画面に検知回数がカウントされる歌唱テクニックです。
また、歌唱テクニック⑤から⑧はアイコン表示は存在せず、歌唱画面におけるピンク色の光線のみで表現されます。
下のグラフでは、歌唱画面にアイコンとして表示されるアイコン4項目の合計回数とAi感性ボーナスの関係性を示した散布図です。
Ai感性ボーナスとアイコン4項目の合計回数の相関係数は、0.43という正の相関を持つ値を示します。そのため、Ai感性ボーナスはアイコンが表示される歌唱テクニックを多く用いると得点が上がる傾向があると言えるでしょう。
また、Ai感性ボーナスと歌唱テクニック①~④の関係は強い相関とは言い難く、歌唱テクニック⑤~⑧も重要な役割を果たしていると推測されます。したがって、Ai感性ボーナスの向上にはアイコンで表示される歌唱テクニックに加えて、⑤から⑧の歌唱テクニックが必要だと言えるのではないでしょうか。
精密採点Aiにおける採点項目の詳細は下の記事に詳しく記載されていますので、あわせてどうぞ!
Ai感性ボーナスと歌唱テクニックの関係を知って得点アップを目指そう!
今回は、Ai感性ボーナスに関して散布図や相関係数を用いて調査しました。
Ai感性ボーナスは、不自然な音量差を減らし8つの歌唱テクニックを多く用いることが得点アップにつながると考察できます。
本記事が、精密採点Aiの総合得点アップの一助になれば幸いです。
コメント